日本 vs 台湾 ~束の間の夢~
フィリピン、韓国を2連勝で下しての台湾戦。
勝てば文句なしの北京五輪出場が決まるこの一戦に、日本のエースダルビッシュが先発を果たした。
それはまさに満を持しての登板であった。
ところが、初回から制球が定まらない。本調子からはほど遠いさなかでも粘りのピッチングでピンチをしのぐ。かろうじて、つないでいく。
そして6回裏。
1死の場面で、2番打者の張建銘を150キロのストレートで三振を奪う。
…実はこの場面こそが、後の伏線となる。
結果論からではなく、ツーストライクと追い込んでからのサイン交換で、ダルビッシュは何度も首を振った。そして決め玉をストレートに定め、150キロで三振を奪う。
その前の回から台湾打線にはスライダーが有効に決まっていたのだが、調子の上がらない中で、強気に押していこうという姿勢とも受け取れた。
ただそのストレートはあまりに見事すぎた。ダルビッシュに余力を過信させるほどに。そして、その流れを次の打者も感じていた。
3番打者は初球のストレートを狙い撃ちし、レフト前ヒット。それは偶然ではない。
そして次の4番打者を迎えるにあたって、2つの懸念がバッテリーに生まれてしまう。
1つは、ストレートが狙われるということ。
もう1つは、初球から狙ってくるということ。
4番打者の陳金鋒に対しては、ホームランだけは打たれたくない。外角高めのストレートだけは気をつけなければいけない。こうした思いも重なって、スライダーを中心に慎重に攻めるも、そのために1-3とカウントを悪くしてしまう。
そして5球目。145キロのストレートに対し、陳金鋒が放った打球は、会心の当たりで右中間にのびていく。
その打球がスタンドに飛び込んだそのとき、台湾は束の間の夢を見た。ときを同じくして日本は悪夢を見た。
もしかしたら…という思いが誰しもの胸によぎったはずだ。
逆転ツーランホームラン。
ダルビッシュ vs 陳金鋒。日本のエース vs 台湾の4番打者の戦いは後者に軍配が上がった。
ただその前兆は2番打者へ放ったラストボール。その一球の中にこそあったのである。
勝てば文句なしの北京五輪出場が決まるこの一戦に、日本のエースダルビッシュが先発を果たした。
それはまさに満を持しての登板であった。
ところが、初回から制球が定まらない。本調子からはほど遠いさなかでも粘りのピッチングでピンチをしのぐ。かろうじて、つないでいく。
そして6回裏。
1死の場面で、2番打者の張建銘を150キロのストレートで三振を奪う。
…実はこの場面こそが、後の伏線となる。
結果論からではなく、ツーストライクと追い込んでからのサイン交換で、ダルビッシュは何度も首を振った。そして決め玉をストレートに定め、150キロで三振を奪う。
その前の回から台湾打線にはスライダーが有効に決まっていたのだが、調子の上がらない中で、強気に押していこうという姿勢とも受け取れた。
ただそのストレートはあまりに見事すぎた。ダルビッシュに余力を過信させるほどに。そして、その流れを次の打者も感じていた。
3番打者は初球のストレートを狙い撃ちし、レフト前ヒット。それは偶然ではない。
そして次の4番打者を迎えるにあたって、2つの懸念がバッテリーに生まれてしまう。
1つは、ストレートが狙われるということ。
もう1つは、初球から狙ってくるということ。
4番打者の陳金鋒に対しては、ホームランだけは打たれたくない。外角高めのストレートだけは気をつけなければいけない。こうした思いも重なって、スライダーを中心に慎重に攻めるも、そのために1-3とカウントを悪くしてしまう。
そして5球目。145キロのストレートに対し、陳金鋒が放った打球は、会心の当たりで右中間にのびていく。
その打球がスタンドに飛び込んだそのとき、台湾は束の間の夢を見た。ときを同じくして日本は悪夢を見た。
もしかしたら…という思いが誰しもの胸によぎったはずだ。
逆転ツーランホームラン。
ダルビッシュ vs 陳金鋒。日本のエース vs 台湾の4番打者の戦いは後者に軍配が上がった。
ただその前兆は2番打者へ放ったラストボール。その一球の中にこそあったのである。
スポンサーサイト
| ホーム |